GARDEN FLATS 土質調査 2016/9/28

今回、既存の建物は建設工事直前に解体する予定で、それまでの期間に庭でボーリング調査をしました。この土質のデータによって基礎の形状が決まってくるので、重要な工程です。

青いドラム缶にベントナイトという乳白色の溶液が入っています。機械で地面に細い穴を掘る際、崩れないように保護します。杭基礎となる場合、このベントナイトが使用されますが、人体に有害である物質を発生させる可能性があるため、酒造に関わる地域では基礎工事の時季を制限したり対策を取っています。


1m毎に穴を掘るパイプを引き上げては調査用の筒を取り付けます。今回は狭い場所での作業となり、手動で打撃をしました。想定した支持層の18mまで筒の接続分解を繰り返します。


最終的に非常に密な砂礫層が出てきました。30㎝貫入させるのに必要な打撃回数が60回を超えます。見ていても嫌になるくらいの作業ですが、確実性を求められる工程です。監理で立ち会わせて頂きました。汚泥の処理なども見届けて帰ります。


調査結果を元に、液状化と言って、地震時に砂粒同士の摩擦が失われて地下水と一緒に動いてしまう現象が起こらないか検討します。

今回は、依頼していた構造設計事務所によると、杭が必要ないという結果になり、灘五郷酒造組合との協議も不要で、工事時季の拘束も無くなり一安心でした。

敷地の前が神社ということもあり、おそらく古くから局地的にも安定した地盤なのだろうと思います。また阪神大震災時にも周辺と比較して被害が少なかったようです。

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