GARDEN FLATS 形から考える

GARDEN FLATSの工事期間中、iPadで撮っていた写真の整理がやっとついたのでまとめます。

ホントはもっとタイムリーにやりたかったんだけど…

たまたまあった端材をブロックのように組み合わせて螺旋状の形が出来た。

もちろん、それまで様々な要望があったが、施主である母の根本に「私が生涯働いて築いたものを象徴する形にしたい」という言葉があり、それを手掛かりに建築を、空間を所有することの真の贅沢さについて考えていた時であった。

価値観は時代に影響されて変化もするけど、懐かしさの中にある、当時の「あの感覚」っていう漠然とした記憶のようなものは新しい形に普遍的なイメージを寄与する手掛かりになる。それは空気をつくることだと思っている。

幼稚園から小学1年生まで住んでいた家。

このような境界の曖昧な住戸が通学路にもあって、一歩踏み込むと遊び場にもなった。

庇や塀、家として開く向き、頭の中で今想像しているものが許される在り方として、その構成の根拠というか、拠り所にした。

この屋根がひっくり返って積み重なったような塊、あるいは転じて家型を半割にしたような屋外吹抜けが螺旋状に繋がっていく様子、それらが実際の寸法、プロポーションで何を感じさせてくれるか。

また、力の伝わり方や、積み重なった時の重心など、

そして、人が入った時の状況をイメージして、何を拠り所に、人がそこにただ居ることが出来るだろうかと想像してみる。

大学の卒業設計や修士設計でテーマにした木偶の坊のような役立たずの空間が、それでも成り立つように。

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